USCPAを取っても転職に有利にならないって聞いたけど本当かな?
僕自身は自分の転職経験も踏まえ、USCPAは転職に有利派です。今回は「USCPAは転職に有利にならない」という意見について考察します!
✔︎この記事の内容
- USCPAが転職に有利にならない理由を考察
- USCPAを転職に有利に働かせるには
- USCPA取得後にオススメの転職活動の進め方
「USCPAに合格すると本当に転職に有利になるのかな?」こういった疑問を抱えている人はたくさんいると思います。本記事ではUSCPAに合格後に、職種未経験から監査法人への転職に成功した筆者の経験から、「USCPAは転職に役立たない」という意見について考えていきます。USCPAを学習中の方や転職を検討中の方の情報収集に役立てば嬉しいです!
✅本記事のコンセプト:USCPAが転職に有利にならない理由を考察。そこから有利になるUSCPAの活用法を提案し、読者の転職活動に貢献。
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USCPAが転職に有利にならない理由を考察
USCPAを取得しても転職できない理由として主に挙げられるのが以下になります。
- 年齢が30代以上
- 実務経験がない
- 転職準備が甘い
- コミュニケーション能力などの問題
それぞれ詳しく見ていきます。
年齢が30代以上
USCPAについて時折目にする意見が「30代を超えて取得しても転職できないから意味がない」です。これについて言えば「全くそんなことはない」と思います。
僕自身もUSCPA合格時の年齢が30代半ば・職種未経験から監査法人に転職できましたし、周りのUSCPAの大半が30代・40代で取得、未経験からの転職組です。確かに僕が見ているのは転職に成功した人たちばかりで、その裏で多くの人が失敗してしまっている可能性はあるかもしれません。しかし確実に、30~40代でUSCPA取得からの転職を成功させている人たちが存在するのも事実であり、これは決して100人に1人のような珍しいことではないと思います。一般事業会社への転職にしても、転職活動中に求人をよく目にしていましたが、30代・40代の募集も数多くありました。このような事実を踏まえ「USCPAは30代以降も転職に有利に働く」は間違いないと思います。
実務経験がない
「実務経験のないUSCPAは転職できない」これもたびたび目にする主張です。
例えば経理職というのは確かに実務経験から学ぶことは多く、30代以降の未経験者が転職に不利になるのは事実かなと思います。
しかし、不利=不可能ではありません。
例え実務未経験者であっても、英語でビジネスができる人材を求めるポジションは今の時代たくさんあります。
どんな職種であれ実務経験があるに越したことはありませんが、未経験者には未経験者の戦い方があります。他業界や業種で培った経験をUSCPAの知識と掛け合わせて価値を生み出せることが認められれば、実務未経験でも転職のチャンスは十分にあるでしょう。ちなみにこの点は、20代なら全く気にしなくて大丈夫です。
転職準備が甘い
転職活動が成功するかどうかにおいて、事前準備はとても大切です。業界研究から、書類でのアピールの仕方、面接対策などをしっかりできないと転職活動は思ったような結果を得られない可能性が高いです。
この点に関して言えば、いくらUSCPAが転職市場で高い評価を得る資格だとしても、転職準備を疎かにしている場合は転職できない可能性が高いと言わざるを得ません。
解決策としては転職エージェントの利用がオススメです。情報収集、応募書類の添削、面接対策、さらには求人紹介まで一貫したサービスが完全無料で利用できます。USCPAに受かったら転職してみようかなと考えている方は、登録だけでもしておくと求人の情報収集ができ、学習のモチベーションアップにもつながるのでいいと思います。実際、僕も合格後の転職活動はエージェントを活用しました。結果的に希望していた監査法人から内定も取ることができ、サポート面に関しても大満足でした。
転職エージェントについてはこちら
コミュニケーション能力などの問題
「USCPA」「TOEIC900点」「簿記1級」のようなわかりやすい資格としてのスキルではなく、実は「コミュニケーション能力」などのソフトスキルが転職活動をする上で大きな問題となることはよくあるみたいです。確かにそれは事実ですが、USCPAの転職においてはそれほど重要でもないと思います。というのも、会計士などの尖ったスキルを持った専門職の仕事においては、結果指向が強く、とにかく求められる結果を出すならそれ以外はあまり気にしない風潮が強いからです。先述の実務経験と同様に、コミュニケーション能力も高いに越したことはありませんが、USCPAの場合必須ではないように感じます。むしろそれより、確かな会計知識と実用できる英語力の方が転職においては大事になるでしょう。
USCPAを転職に有利に働かせるには
ここで本記事の結論を言いますが、USCPAは転職に有利な資格です。そういう意味では合格するだけでも十分役立ちますが、どうせならフル活用しようということで、USCPAをどんな会社にどのようにアピールしていけばさらに高く評価してもらいやすいのかを紹介します。評価が高いほど高年収にも繋がりやすいので、満足いく転職を実現させるためにもしっかり押さえたいところですね。
業界・職種選び
まず業界ですが、これは正直に言って「何でもいい」というのが結論になります。
USCPAは多岐にわたるジャンルの知識を習得できますのでスキルの汎用性が高く、どんな業界の仕事でもある程度対応できると思います。なので1番良いのはあなたが興味のある業界で働くことです。好きなジャンルや将来の方向性、年収などの条件を考慮し、自分がこれだと思える業界への転職にチャレンジしましょう。
次に職種ですが、オススメは経理と営業です。
USCPAの専門は会計なので当然ながら会計・経理職への転職には強いです。あと営業職もオススメで、理由としてはUSCPAの会計知識や英語力は営業職として個性を出して活躍していくことに大きく貢献するからです。会計職を選び専門性を深めていくのか、営業職でUSCPAの個性を発揮して希少な存在になるか、今後の展望や個人の趣向などを考慮して進んでいきましょう。経理と営業がオススメなのはあくまでも一般論であり、前職に専門性の強い仕事経験があるなら、それをUSCPAと掛け合わせてキャリアアップを図るという選択も大いにありだと思います。
USCPAの強みをアピールしよう
転職におけるUSCPAの強みとは何でしょうか?
学習したことがある人ならわかると思いますが、USCPAではビジネスに関するトピックを非常に幅広いジャンルにわたって学習します。できればその中からいくつかの得意ジャンルを作っておき、応募先企業の特性に合わせて自身の経歴と掛け合わせた話ができるようにしておくと強いです。例えば僕の場合、職歴に製造業の海外営業がありますので、BECの論点の一つである原価計算のことを少し詳しく話せるように準備しておき、「今なら原価を自然と意識しながら営業活動できます!」のようにアピールしていました。これによりしっかりとした知識があることと併せて、習得した知識を仕事に活かす意識を持っている人物であることを認識してもらえます。
もう1つの強力な武器といえば、やはり英語力でしょう。
日本では英語力の高い人材を必要とする仕事は無数にありますが、企業の希望に叶う英語力を持った人材は圧倒的に不足しています。USCPAは英語での試験ですので、合格すればそれだけで高い英語力を持っていると認識してもらえますが、実際に英語を使って何かをした経験などを話せるとさらに良いです。TOEICなどの資格も併せて取得し、英語力をわかりやすくアピールするのもいいでしょう。
USCPA取得後の具体的な転職活動の進め方
最後に僕自身の転職経験も踏まえ、オススメの転職活動の進め方を紹介します。以下とおり順番に解説していきます。
- 希望業界と職種を決める
- 希望業界・業種に特化した転職エージェント2~4社程度に登録・面談
- 求人紹介・精査
- 書類作成・応募
- 書類選考中にやること
- 面接
- 全滅してしまったら
希望業界と職種を決める
転職を計画する際にまず大事なのが「業界と業種の選択」になります。というのも、サラリーマンの年収・待遇・仕事内容はほとんどがここで決まるからです。
同じUSCPAを取って同じ年齢で同じ経歴であったとしても、働く業界・業種で年収や仕事内容に大きな差がつきます。なのでまずは、「あなたが今回の転職に求めること」を明確にする必要があります。
例えば僕の最近の転職で重要視した条件は「会計のプロとしての専門性が高められる仕事」ということで監査法人を志望しました。もし「年収アップ」が最大の目的ならおそらく別の選択をしていたでしょう。
一例として年収の高い業界を挙げておきます。
- コンサルティング
- 商社
- 金融・保険
- エネルギー
- メディア
このあたりは年収が高い傾向にあるので、年収アップの転職を実現させやすいでしょう。ちなみに外資系の方が日系企業よりも年収が高い傾向にあります。英語に自信のあるUSCPA保持者なら、積極的に狙っていきたいですね。
希望業界・業種に特化した転職エージェント2~4社程度に登録・面談
ざっくり希望の業界・業種が決まったら、転職エージェントに登録しましょう。ここでは詳細は割愛しますが、転職サイトではなくエージェントを利用するメリットは非常に大きく、成功する転職活動にエージェント利用は必須だといえます。
ここで重要なのが、転職エージェントには得意な業界・業種があるということです。会計士や経理などの管理系の職種ならMS-Japan、グローバル転職ならエンワールド、キャリアアップ転職ならJACリクルートメントなど、目的により登録するべき転職エージェントは違ってきます。「希望の業界 転職エージェント」で検索すればたくさんの情報が出てきますので、自分の希望に合いそうなエージェントを探してみましょう。
「調べても結局どこのエージェントに登録したらいいかわからない」という人は、ひとまず気になったエージェント2~4社ほど登録して面談を受けてみましょう。話してみないとわからないこともありますし、合わないなと思ったら利用をやめればいいだけです。情報収集だけの利用ももちろんオッケーです。無料なのでどんどん活用しないともったいないですよ。
転職エージェントは必ず1社ではなく複数社登録するべきだと思います。1社だけだと何かがおかしくても気づきづらいからです。複数のエージェントと付き合いがあれば、自分の年収の相場や業界情報などが歪められにくく、正しい情報選択がしやすいです。多すぎても管理が大変になってしまいますが、最低でも2社は登録するようにしましょう。
求人紹介・精査
面談が終わると、求人を紹介してもらえます。
僕の経験では、エージェント1社につき15~20件ほどの求人が紹介されました。紹介される求人は基本的に面談で伝えた条件に近いものですが、全ての求人に応募する必要はないと思います。なぜなら応募求人を増やせば増やすほど、事前準備やスケジュール管理が大変になるからです。送られてくる求人票に条件などの詳細が記載されていますので、自分の中でランクづけ、3~4グループに分けます。第一希望から応募し、書類選考突破の様子を見ながら、第二希望のグループも応募するか検討しながら応募求人数を調整していけばいいです。
書類作成・応募
転職活動をする上で準備しなければならない書類は2つで、履歴書と職務経歴書です。
ネットからテンプレをいくらでも取ってこれるので、気に入ったものを使用し作成します。完成したら転職エージェントに添削してもらいましょう。実際、転職活動用の履歴書などを作成する経験というのは少ないのが普通であり、転職のプロにアドバイスを求めることで改善してもらえることはほぼ確実にあると思います。せっかくならベストな状態の書類で選考に進みましょう!
面接
面接対策もエージェントを活用しましょう。一通りの流れを練習できます。アピールしたいポイントなどあれば積極的に相談しアドバイスをもらうといいと思います。
「USCPAの強みをアピールしよう」の章でも紹介しましたが、実際の面接ではUSCPAで学習する内容から数点、自身の経験や相手企業の特性に合わせて話せるように準備しておきましょう。
選考・面接についてはこちらもご参照ください
また面接では、「自分が話したい内容を相手に質問してもらえるように流れを作る」ことも有効に働くと思います。必ず冒頭に自己紹介と志望動機を話す時間がありますので、そこで自分が聞いてほしい話題に軽く触れておくといいです。面接官も話題を探しながら面接しているので、気になったところは必ず質問してもらえます。僕のケースを例に出すと、海外で長期間、現地企業で職歴を積んだ経験をアピールポイントにしていましたので、自己紹介の時間に少し触れて気にしてもらえるように考慮して話していました。特に職歴に関することは相手も関心がある点なので確実に質問してもらえます。あとは事前に準備したとおりにしっかりアピールしていけば効果的に自分の長所をアピールできます。
全滅してしまったら
応募した求人が全滅してしまったら、一度転職エージェントに相談・再面談しましょう。
転職エージェントは採用される可能性のない求人は紹介しないので、全滅するということは選考の過程に何か問題があると考えられます。こんな時も1人で考えてもわかりませんが、エージェントに客観的意見をもらうことで、原因追求しやすいので改善に繋がりやすいです。場合によっては希望求人の条件も見直し、改善したら再度求人を紹介・応募していきましょう。不採用になると心が折れそうになることもありますが、諦めずに挑戦→改善→挑戦のサイクルを続けていれば、希望する企業に採用される日は必ずくるでしょう。
まとめ
「USCPAは転職できない」という意見について考察しました。USCPAが転職できないというよりは、その他様々な要素によって不利になっているケースが存在することは確かです。しかしはっきり言える結論は「USCPAは転職に有利な資格である」ということ。学習中や転職を検討中の方は安心して、自身が決めた道を信じて進んでください。
本記事がUSCPA学習者や取得を検討している方、また転職に関心がある方の情報収集に役立てば嬉しいです!
USCPAが転職で評価される理由についてはこちらもご参照ください。